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第1章『漢方薬の特徴』

1-3. 漢方処方ができるまで
 生薬の組み合わせによって織り成される漢方処方の特色。実に巧妙で細部にまで配慮が行き届いております。ちょっとだけ配合比率を変えただけで全く異なった目的に用いる、感心するより他はありません。しかし始めから複雑な処方という形が存在していたわけではありません。やはりスタートは「1つの生薬を用いる」だったはずです。つまりこういう経過で複雑な処方ができていったということです。
1) 様々な症状に対して効果のある生薬が発見された
2) それらの生薬をそれぞれの症状に対して単独で使っていた
3) 複数の症状に対応するためにそれらを重ね合わせて使うようになった
4) 試行錯誤の末、最適な生薬の組み合わせや配合比率が提案された
5) 長い時間をかけて本当に良い組み合わせだけが残った
6) それに名前をつけて頻用するようになった

 葛根湯を例にとって「きっとこんなふうに処方がつくられていったのだろう」と想像してみましょう。

 いかがでしょうか。現在西洋医学で行われている「複数薬剤の併用という手段」と「生薬を重ね合わせて処方をつくるという手段」。基本的な発想としてはそれほど大きな違いがあるとも思えません(1)〜3)の行程を西洋医学で行っていますね)。違いがあるとすれば「漢方治療では歴史が長いぶんだけ4)〜6)に十分な時間と検証が与えられた。その結果として最適な組み合わせが確立している」というところなのではないでしょうか。『最適な組み合わせが確立している』からこそ「セットから選ぶ」という方式がとられているのだ、とお考え下さい。

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